こんにちは、現役保育士のsakiです!
保育園で働いていると、こんなお悩みをよく聞きます。
子どもが好きなものしか食べなくて困ってます…
せっかく作ってもごはんを残されてばかりでイライラするんです…
この記事では、子どもがごはんを食べないときの対処法についてお話しします!
子どもの偏食を改善するだけでなく、大人のイライラも解消しましょう!
☆この記事はこんな方におすすめ☆ ・子どもの偏食が気になる方 ・子どもの偏食の原因と対処法を知りたい方 ・子どもの偏食に関して不安・イライラを感じてしまう方
偏食の原因
偏食の原因は人それぞれですが、考えられる原因についてお伝えします。
1.食べ物だと思っていない 2.強いこだわりがある 3.食への興味がない 4.感覚・嗅覚過敏 5.アレルギーなどの可能性
1.食べ物だと思っていない
生まれてからまだ数年という子どもたち。
いろんなものを食べるようになったとは言え、見たこともない食べ物です。
年齢にもよりますが、お皿の上に乗って食卓に出てきても、食べ物だとは思わないこともあります。
そのため、手でぐしゃっと握ったりお皿からこぼしてしまったりということもします。
2.強いこだわりがある
「これは絶対に食べない!」
「好きなもの以外は絶対に食べない!」
「いつもと(色・形・大きさが)違うから絶対に食べない!」
特に理由はなくても「食べない!!」と強いこだわりを持っている子どもも多いです。
あるとき、急に食べる気になって、急に食べられるようになることも多いです。
ほらね、おいしいでしょー!と思うことも多々あります(笑)
3.食への興味がない
お子さんの中には、食に興味がない子もいます。
食卓に出されても、食に興味がなく、食べなくても済むなら食べない…。そんなことも多いです。
そんなときにはおままごと遊びをして食への興味を誘ったり、食に興味を持てる絵本などを読んであげるのがおすすめです。
〈関連記事〉
≫現役保育士もおすすめ!子どもが食に興味が持てる絵本9選【偏食・食育】
4.感覚・嗅覚過敏
感覚や嗅覚が過敏になっていて、食べ物のにおいや舌ざわりなどが苦手で食べたくないと思うお子さんもいます。
同じ食べ物でも、普段と調理方法が違うだけで苦手意識を持ってしまうこともしばしば。
子どもが食べやすいように調理方法や大きさなどを工夫していきましょう。
でも、普段から頑張っているパパママは、頑張りすぎる必要もありません。
頑張りすぎると疲れちゃうから、家庭では「子どもがこっちに慣れてよ~!」という気持ちがあっても大丈夫です☆
5.アレルギーの可能性
この食材だけ嫌がる、ということがあれば稀ですがアレルギーの可能性も考えられます。
食べられない食材を体が拒否しているのかもしれません。
アレルゲンとなる食材については特に注意して様子を見てあげましょう。
気になる様子があれば、かかりつけ医に相談してみると安心ですね。
偏食の対処法
それでは、具体的にどのような対策をしていったらいいのでしょうか。
実際に保育園でやってみてうまくいった対策を主にご紹介していきます!
ぜひ試してみてください♪
1.おなかが減っている状態にする 2.食事をする環境を整える 3.自由に自分で食べさせてみる 4.楽しく食事をする 5.切り方・味付けを変えてみる 6.完食できる量に減らして提供する 7.一緒に料理をする 8.野菜を育てる 9.食べ物に関する絵本を読む
1.おなかが減っている状態にする
食事の時間に合わせて、おなかが減っている状態にしましょう。
食事前におやつを食べたりジュースを飲んだりしては、おなかが空かずごはんも食べられませんよね。
食事前の間食は極力控えましょう!
時間や余裕があるなら、夕方の時間にもお散歩に出たり体を動かしたりすることで食欲を増加させることができます♪
2.食事をする環境を整える
食べることに集中できるような環境を整えることも大切です。
- 大人も一緒に座っているか?
- 手に届くところや子どもの視界におもちゃがないか?
- 子どもが座る椅子は子どもに合っているか?
大人がバタバタと席を外していたら、子どもも真似をして動きたくなります。食事中はできるだけ席を立たないようにしましょう。
席を立たなくてもすむように、手の届くところに飲み物やおかわりを置いておくなど工夫してみよう♪
子どもの近くにおもちゃはありませんか?子どもは視界におもちゃがあるだけで遊びたくなったり、そわそわして集中できなくなったりします。
食事に集中させるためには、子どもの手の届くところや視界に入るところにはおもちゃを置かないようにしましょう。
子どもが食事の時に座っている椅子も重要です。
違和感があると足や椅子を動かしたくなり、集中して食事をすることが難しくなります。子どもの身長や机の大きさなどに合わせて椅子にも気を付けましょう。
3.自由に自分で食べさせてみる
環境も整えたのなら、まずは自由に自分で食べさせてみましょう!
自分で食べるということは、上手に食べられなくて当たり前です。
- 手づかみで食べてしまっている
- 食べこぼしが多い
- 服が汚れてしまう
- 落とした食べ物がもったいない
など、一旦このようなことは目をつむりましょう。
子どもは自分で食べることで食への興味や意欲を持っていきます。
注意したくなることもあると思うけど、しばらくは叱らずに見守ってあげて!
ただし、お子様の状況にもよりますが3歳頃からはスプーンの使い方や食べこぼしなどにも注意し、上手に食べられるように援助をしたり教えてあげたりしていきましょう。
4.楽しく食事をする
食事の雰囲気を意識したことはありますか?
子どもも大人も、食事の時間は楽しいですか?
「早く食べなさい!」「残したらダメでしょ!」などと叱って食事を進めてはいませんか?
本来食事は楽しい時間です!
「おいしいね」「これは○○っていう名前なんだよ」などと楽しく会話をしながら食事をすることが理想です。
子どもにとって叱られることはもちろん嬉しくありません。それどころか、叱られ続けることによって食事の時間がつらいと感じてしまうこともあります。
時には叱ることもあるかと思いますが、楽しく食事をすることを意識していきましょう。
もちろん食事のマナーなどをしっかりと伝えることも必要です。
注意をしたり叱ったりしたあとは、それ以上にたくさん褒めてあげましょう!
5.切り方・味付けを変えてみる
「どうしてもこの食材だけ食べない…」
そんなときは、切り方や味付けを変えてみてください。
同じ食べ物でも、小さく刻んであげたら食べられたり、いつもと味付けを変えてみたら食べられたりすることもあります。
とろみをつけてあげたり、ごはんなど他の食べ物と混ぜてあげることも有効です!
普段の味付けの仕方を見直すのもいいかもしれません。
濃い味に慣れてしまっていると、その後薄い味を美味しくないと感じて食べられなくなる可能性があります。
また、塩分や糖分の摂りすぎにも繋がり、将来生活習慣病になるリスクが高まります。
大人と同じような濃い味はできるだけ避けましょう。
6.完食できる量に減らして提供する
食事を残してしまうと、「今日も残しちゃった…」「全部食べられなかったから褒められなかった…」と子どもながらに気にしています。
そんなときには、子どもが完食できる量に減らしてから提供しましょう。
食べ終わったら、「全部食べられたね!」「お皿ぴかぴかにできたね!」とたっぷり褒めてあげてください。
もっと食べたいときのために、おかわりも用意しておきましょう。
少しずつ成功体験を重ねていくことが子どもにとって大切です。
また、余談ですが提供する順番を変えてみるのも一つの方法です。
好きな物を先に出すとそれだけを食べておなかいっぱいになってしまいます。
苦手なものから先に提供してみるのもぜひ試してみてください☆
7.一緒に料理をする
余裕があるときには、子どもと一緒に料理をすることをおすすめします!
一緒に料理をすることによって、「自分が作ったごはんだ!」と食事に対する興味が格段に変わってきます。
自分が作ったからこそ、一口でも食べてみようとする気持ちも芽生えますよ。
料理で使う材料を見せたり観察したりするのもおすすめです。
安全に十分に気を付けて、火や刃物を使わない料理がおすすめです。
8.野菜を育てる
さらに突き詰めると、野菜を育ててみることもとってもおすすめです!
一緒に植えて、一緒に水をあげて、一緒に育てることで野菜への興味がぐんと大きくなります!
保育園でも食育のためよく育てている、育てやすいおすすめの野菜を紹介するよ♪
- トマト(ミニトマト)
- きゅうり
- なす
- ピーマン
- パプリカ
- じゃがいも
- ラディッシュ
- ゴーヤ
9.食べ物に関する絵本を読む
食に関する絵本を読むことで、楽しく食に興味を持ってもらうことができます!
絵本を見て食材を知ったり、絵本の中の食材を食べる真似っこをしてみたり…
絵本を見て「おいしそうだねー!」「今日はこれを食べようか?」などと食事に誘うのもおすすめです。
子どもの年齢や興味に合った絵本を見つけてみてね!
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大人のイライラ解決方法
原因や解決策がわかっていても、現実はうまくいかないもの。
大人だって人間ですから、子どもに対してイライラしてしまうこともあります。
そんな自分が嫌になってしまうこともしばしば…。
大人のイライラを解消するためにはどうすればいいのでしょうか。
子どもは上手に食べられなくて当たり前!
子どもに期待をしていると、その通りにしてもらえなかったときにイライラしてしまいます。
逆に、「子どもは上手に食べられなくて当たり前!」という考えでいましょう♪
大きくなったら上手に食べられるようになります。
長い目で成長を見守っていきましょう。
~したくなったの?と言う
何をされても、「~したくなったの?」と言えば、ちょっと自分の中に余裕が生まれて、気持ちが楽になっていきます。
「いらない!」と言われても「いらないと思ったの?」、スプーンを投げられても「スプーンを投げたくなったの?と返してみてください☆
だまされたと思ってやってみて!
自分が楽しく食事をする
大人も子どもも楽しく食事をするためには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。
いくつか例を挙げてみます♪
・食券を作り、食事に誘う ・レストラン(お店屋さん)ごっこをする ・食べ物クイズを出す ・食べる場所を変えてみる
食券を作り、食事に誘う
紙切れで構わないので、その日のメニューの文字やイラストを描いた食券を作ってみましょう。
「ごはんのチケットです!」「これを渡したらおいしいごはんが出てくるよ!」と言って子どもたちに渡してみましょう。
何枚か食券を作り、子どもたちに選んでもらうのもいいですね。
「自分で選んだ」ことで意欲的になるよ♪
ちょっとした工夫ですが、子どもたちは喜んで椅子に座ってごはんを楽しみにしてくれます♪
レストラン(お店屋さん)ごっこをする
子どもがなかなか食卓に着いてくれない…。
そんなときにも、このレストランごっこは大活躍です!
「いらっしゃいませ~!」
「こちらの席にどうぞ!」
「メニューは何にしますか?」(先ほどの食券も使えます☆)
「こちら前菜のサラダでーす!」
などなど、レストランの店員さんになりきって食事を提供してみましょう♪
とっても楽しいですよ!
食べ物クイズを出す
クイズを出すと大人も子どもも楽しめますよね♪
具体的にはどんなクイズを出したらいいのでしょうか?
- 今日のごはんはなーんだ?
- このお野菜で何を作るでしょうか?
- このスープの中に入っている食べ物はなーんだ?
- この野菜を噛んだらどんな音がするでしょうか?
- 目を瞑って食べて、この食べ物はなにか当ててみて!
などなど、そのときのメニューや子どもの年齢に合わせたクイズを出してみてください☆
食べる場所を変えてみる
たまには気分を変えて、いつもと違ったところで食べてみるのもいいですね♪
近くの公園だったり、ちょっと遠出して自然の見えるようなところだったり…。
準備も大変なので、難しければバルコニーやお庭などでレジャーシートを敷いて食べるだけでも気分転換になりますよ☆
偏食の間違った対処法
偏食の間違った対処法についてお伝えします。
こんな対応をしていませんか?
一度振り返ってみてください。
・無理やり食べさせようとすること ・嫌いなものを提供しないようにすること ・食事の時間が苦痛にと感じるようなことをしている
無理強いすること
苦手なものを全然食べないからといって、「いいから食べなさい!」と無理やり食べさせるようなことはNGです。
無理強いされると、余計に苦手意識を持ってしまいます。
「自分で食べたらラッキー」くらいの感覚で、気楽に構えていましょう♪
嫌いなものを提供しないようにすること
「どうせ食べないから…」
そういって子どもが食べないものを食卓に出さないのはNGです!
食べないとわかっていても、「こういう食べ物があるんだな」と知ってもらうためにも、食卓に出して存在を認識させることが大切です。
食事の時間が苦痛だと感じるようなことをしている
食事の時間が苦痛だと感じてしまうと、食べること自体が苦痛になってしまいます。
具体的に、食事の時間が苦痛だと感じるのはどんなことでしょうか。
- 食べることを無理強いさせられる
- 食事中叱られることが多い
- 食べ終わるまで(長時間)ずっと椅子に座らされている
時には叱ったり注意したりすることもありますが、普段から楽しい雰囲気で食事ができるように意識しましょう♪
まとめ:偏食の原因を知って対策をしよう!
今回は、子どもがごはんを食べてくれないときの対処法についてお話ししてきました。
せっかく作った食事を食べてもらえないとイライラしたり悩んだりすることもあるかと思います。
そんなときにはこの記事を読んで、お子さんに当てはまる対策をしたり、大人も子どもも楽しめるような食事を工夫したりしてみてくださいね♪
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