【現役保育士が教える!】正しい嘔吐処理の仕方【保育園でも家庭でも役立ちます♪】

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こんにちは、現役保育士のsakiです!

冬になると、感染症が流行しやすくなりますよね。

特に胃腸炎などで嘔吐があると、処理が大変です…。

しっかりと嘔吐処理をしないと、周りに感染してしまう可能性があります

保育園や家の中で、布団の中、カーペットの上、キッチンなど、嘔吐してしまった場所によっては大騒ぎですよね。

saki
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嘔吐してしまったときにすぐに対応できるように、

嘔吐処理の仕方を知っておくことは大切です!

この記事では、現役保育士が実際にしている正しい嘔吐処理の方法についてお伝えしていきます!

はじめに

白い背景を持つ左手の人

嘔吐が起きると、嘔吐物は広範囲に飛び散っています。

東京都健康安全研究センターの「ノロウイルス対策緊急タスクフォース」最終報告書によると、

「模擬嘔吐物を1mの高さから静かに落下させたところ、半径2m程度の範囲に飛散した」とあります。

ちょうど3~4歳くらいの子どもの身長が約1mですから、小さいお子さんが嘔吐したときにも広く飛散してしまっています。

嘔吐物の処理は、広範囲に飛散したことを考慮した清掃と消毒が必要です。

嘔吐処理セット〈準備しておくもの〉

いつ嘔吐が起あってもすぐに対応できるように、日ごろから嘔吐処理で使うものを準備しておきましょう。

嘔吐処理で使うものはひとまとめにし、バケツなどに入れておいてすぐに取り出せるようにしましょう。

saki
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準備しておくものは、次の通りです。

  • バケツ
  • 次亜塩素酸ナトリウム溶液(ピューラックスやハイターなど)
  • 希釈液を作るためのバケツまたはペットボトル
  • 使い捨てマスク
  • 使い捨て帽子(あれば)
  • 使い捨てエプロン
  • 使い捨て手袋 2枚
  • 使い捨て靴カバー(あれば)
  • 使い捨てヘラまたは段ボール片など(あれば)
  • ペーパータオル(または吸水シート)
  • ゴミ袋 2枚

正しい嘔吐処理の仕方

青い手袋をはめた人が白い織物を持っている

saki
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嘔吐が起きてからの処理方法についてお伝えします!

①近くにいる人を移動させる

保育園で嘔吐があった場合は、他のお子さんへの感染を防ぐため、できるだけ別の部屋へ移動するようにしましょう。

特に嘔吐時近くにいた人は、感染している可能性もあるため経過観察が必要です。

②換気をする

嘔吐による飛沫や微小粒子は、床上160㎝まで舞い上がる可能性があり、その後空気中に滞留することが確認されています。

○おう吐物が床面と衝突することにより生じると思われる、ウイルスを含む飛沫やより微小な粒子が空気中に飛散し、室内に滞留する可能性があることが分かりました。このため、おう吐があった場所に立ち入る人を最小限にとどめる措置を講じ、部屋に窓がある場合は、窓を開け換気をすることが効果的です。

東京都健康安全研究センター「ノロウイルス対策緊急タスクフォース」より

ウイルスを吸い込むことを防ぐために、すぐに換気をしましょう!

③嘔吐処理セットを準備する

ビニール袋を2重にし、口を広げた状態でバケツなどにセットしておくと処理がスムーズになります。

消毒液は、別のバケツやペットボトルなどに0.1%(1000ppm以上)に希釈して作ります。

嘔吐の量や状況にもよりますが、あとから足りなくならないように、多め(バケツ1杯分程度)に作っておくことをおすすめします。

saki
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数字は難しいけれど、

水3リットルに、6%の次亜塩素酸ナトリウム溶液50mlが目安です!

ピューラックスやハイターなどの表示を見てみてくださいね。

④防護具を着用する

事前に指輪や時計などは外しておきます。

髪の毛が長い方は結び、長袖はまくっておきましょう。

エプロン・マスク・手袋の順に着用していきます。

使い捨ての靴カバーがある場合はこのときに履いておくといいですね。

⑤嘔吐物をペーパータオルで覆う

saki
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ここからが、嘔吐処理の本番です!

まずは嘔吐物をペーパータオルで覆います

1番嘔吐物の多いところ、汚染されているところから優先的に覆っていきましょう。

嘔吐直後に応急的にペーパータオルで覆っておくのも良いです。

⑥嘔吐物に次亜塩素酸ナトリウム溶液(希釈液)をかける

次に、ペーパータオルの上から希釈した次亜塩素酸ナトリウム溶液をかけていきます。

嘔吐物を乾燥させないように、たっぷりとかけていきましょう。

saki
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このとき、汚物が飛び散らないように静かにそうっとかけることがポイントです!

希釈液はこのあとも使いますので、使い切らないようにしてください。

⑦嘔吐物の処理をする

ペーパータオルで覆った嘔吐物を外側から内側に寄せながら包み込み、ビニール袋に捨てます。

このとき使い捨てのヘラや段ボール片などがあれば、もれなく嘔吐物をかき集めることができます。

手袋の外側に触れないように手袋を外して捨て、新しいものに変えてください。

バケツにセットしたビニール袋(1枚目)を縛っておきます。

saki
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袋を閉じる前に、袋の中に次亜塩素酸ナトリウム溶液の希釈液をかけることで、より感染リスクを減らせます。

⑧床の消毒を行う

嘔吐があった場所から2~3メートルの広い範囲をペーパータオルで覆い、さらにその上から希釈液をかけ10分ほど置きます

saki
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このときも、ペーパータオルが十分に染み込むようにたっぷりと、静かに希釈液をかけてくださいね。

10分ほど経過したら、外側から内側に向けてペーパータオルを集めて捨てます。

ペーパータオルでしっかりと拭き取ってください。

使い捨てタオルなどで水拭きをすると、きれいに拭き取ることができますよ。

⑨汚染物を廃棄する

手袋・エプロン・マスクを外し、バケツにセットしたビニール袋(2枚目)に捨てます。

saki
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エプロンやマスクの外側には、汚染物が付着している可能性があります。

外すときには外側に触らないように注意しましょう!

使い捨ての靴カバーを着用していたら、このときに脱ぎましょう。

靴を履いて処理をしていたら、希釈液を浸したペーパータオルを靴で踏み、消毒してください。

すべてのごみを袋に入れたら、1枚目の袋ごと2枚目の袋を閉じます。

⑩手洗い・消毒を行う

saki
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嘔吐処理はおしまいです!

おつかれさまでした!!

すべての処理が終わったら、十分に手洗い・うがい・アルコール消毒をしましょう。

嘔吐処理をした人は感染している可能性も考え、72時間は経過観察をしてくださいね。

嘔吐物がかかってしまったものの消毒の仕方

saki
saki

どこで嘔吐をしてしまうか、わからないですよね。

思わぬ場所で嘔吐が起きてしまったときの消毒の仕方についてお伝えします。

このときにもマスクや手袋などを着用し、しっかりと感染対策をしてくださいね。

トイレなど

便器の外に嘔吐してしまった場合、上記と同じ、0.1%の次亜塩素酸ナトリウム溶液希釈液で嘔吐処理をしてください。

また、金属部分は希釈液で消毒したあとに水拭きを行ってください。

衣類、布団など

嘔吐物を拭き取り、0.1%の家庭用塩素系漂白剤希釈液に10分ほど浸します。

拭き取るときには、軽く押し当てるようにします。

10分たった後、普通の洗濯物とは別にして洗濯し、天日干しをしてください。

saki
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漂白剤なので、衣服が色落ちしてしまう可能性があります。

色落ちが心配なものは、熱湯消毒というやり方もあります。

嘔吐物を拭き取ったあと、85℃以上の熱湯に2分以上浸してください。

その後普通の洗濯物とは別に洗濯し、天日干しをします。

saki
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しかし、布団の嘔吐処理は難しいです。

吐き気などの症状があるときには、前もって防水シーツなどを使用しておくといいですね。

自分で洗濯をするのが難しい場合は、プロの布団クリーニング屋さんもあります!(普通のクリーニング屋さんではないです)

嘔吐した布団(指定洗濯物)を取り扱っているか、事前に確認してから依頼しましょう!

カーペット、畳

0.1%に希釈した塩素系漂白剤に浸したタオルで嘔吐物を拭き取り、スチームアイロンをゆっくりと当てます。

畳にスチームアイロンを当てるときには、濡れタオルをひくといいですね。

アイロン後は丸1日天日干しをしましょう。

スチームアイロンの代わりに、熱湯消毒(85℃以上で2分以上)も可能です。

まとめ:正しい嘔吐処理を知っておこう!

黄色いシャツを着た人が透明なガラスに水を注ぐ

今回は正しい嘔吐処理の仕方についてお話してきました。

いつどこであるかわからない嘔吐。

いざというときにすばやく対処できるように、シミュレーションしてみるのもいいですね!

嘔吐があったときのために、この記事を読んで参考にしてみてくださいね。

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