こんにちは、現役保育士のsakiです!
岸田内閣が発足してから、保育士や介護士、看護師の賃金を引き上げるという施策が検討されています。
「保育士の給料が上がる話、どうなってるの~!?」と
ソワソワしている保育士のみなさん!
お待たせしました!
2021年末に公的価格評価検討委員会から出された「中間整理」で、具体的にいつ・どのくらい上がるのか、明記されました!
この記事では、2021年末に発表された中間整理を中心にわかりやすくまとめていきます。
〈これまで(2021年11月25日まで)の岸田内閣の動き〉
≫【保育士賃金問題】岸田首相って保育士の給料を上げてくれるの?
賃金引き上げに関する中間整理の発表
賃金引き上げに関する中間整理について見ていきましょう。
保育士の賃金はいつ・どのくらい上がるの?
中間整理の中に、いつ・どのくらい上がるのか、具体的な数字が明記されていました。
保育士の賃金は、2022年2月から収入の3%程度(月額9000円)引き上げられる予定です!
ただし、私の会社に確認したところ、どのような形で給付するのか詳しい連絡はまだきていないようです。
在籍するお子さんの人数によってもらえる金額が変わる可能性もあるとのこと…。
今後の国からの連絡を待ち、しっかりと会社に確認していきたいですね。
2021年12月21日、公的価格評価検討委員会から賃金引き上げに関する中間整理が発表されました。
(前略)政府は、今般の経済対策及び補正予算において、保育士等・幼稚園教諭、介護・障害福祉職員を対象に、賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9000円)引き上げるための措置を、令和4年2月から実施することとした。
公的価格評価検討委員会「賃金引き上げに関する中間整理」より
ここで言う「保育士等・幼稚園教諭」とは、
保育所、幼稚園、認定こども園、地域型保育事業の公的価格の対象の事業所で働く方々や、
放課後児童クラブ、児童養護施設、乳児院、児童自立支援施設、児童心理治療施設、母子生活支援施設、自立援助ホーム、ファミリーホームなど、公的価格の対象でない私学助成を受ける幼稚園教諭等が含まれます。
令和4年2月から保育士として働く方々の給与が
収入の3%程度(月額9000円)引き上げられることが明記されているね!
これは2021年12月21日の岸田内閣総理大臣記者会見でも述べられています。
(前略)国が率先して公的価格の引上げを行います。介護、保育、幼児教育などの現場で働く方の給与を来年2月から恒久的に3パーセント引き上げます。看護は、来年2月から1パーセント、10月から恒久的に3パーセント引き上げます。加えて、中小企業が賃上げをした場合に、その分を適切に価格転嫁できるよう、私から産業界に広く協力を要請するとともに、そのための施策パッケージを12月27日に取りまとめます。来年1月から3月を集中取組期間とし、政府を挙げて取り組みます。
令和3年12月21日「岸田内閣総理大臣記者会見」より
今年の1月から3月を「集中取組期間」として、公正取引委員会と中小企業庁が事業所管官庁と連携し、問題となる事例を幅広く把握するための仕組みを作っていくようです。
賃金のさらなる引き上げを継続することも検討されていますが、それについては今はまだ明らかになっていません。
賃金引き上げの財源について
2021年11月8日の会議で岸田内閣は、「看護・介護・保育・幼稚園などの現場で働く方々の収入の引き上げは、最優先の課題であり、前倒しで引き上げを実施する」と述べています。
そのため、賃金引き上げを経済政策に組み込むことで、2022年2月から実施できるようにしたのです。
本来ならこんなに早く実行することは難しいのに、
最優先課題として前倒しで取り組んでくれたんだね~!
賃金の引き上げは嬉しいですが、財源はどうなっているのでしょうか?
予算については、財務省の「令和3年度補正予算」に明記されています。
参考:財務省「令和3年度補正予算」
2022年2月から2022年9月分までの賃金引き上げは急遽発生した予算のため、
「公費」(2021年度補正予算)の2600億円が計上される予定です。
また、2022年10月以降についても「公費」とし(補正予算ではなく、当初の予算として)、財源が確保される予定です。
保育士の賃金引上げの課題
賃金の引き上げにはやはり課題があります。
継続的な財源の確保
賃金引き上げの時期や金額は決まりましたが、配分方法は決まっていません。
今回急遽決定した賃金引き上げの財源は補正予算のため、継続するための安定した財源確保が課題です。
そのため、公的価格そのものを見直すことになりました。
「公的価格」とは 保育園の運営に必要だと政府が定めた費用のことです。 保育士の人件費は、園児一人につき何人の保育士を配置する必要があるかなど、配置基準に基づいて算出されます。
公的価格を見直すことで、税金などで国民の負担を増やすのではなく、既存の予算などの中から配分されるよう検討を行う方針を示しています。
賃上げの二重チェック
賃金の引き上げをするにあたり、政府は事業所に対し、
- 事前に都道府県などに年度ごとの賃上げ計画書を提出させる
- 補助金が給与として支払われた後には文書で実績を報告させる
という「処遇改善加算」の仕組みを使う方向で調整しています。
「儲かるのは経営層だけだ」という不安の声もあったから、
こうしてごまかせないようにチェックを徹底するのは大切だね!
勤務環境の改善についての検討
そもそも保育士の賃金の引き上げは、保育士不足の解消も目的のひとつです。
そこで、賃金の引き上げとは別に、キャリアアップ制度などで勤務環境を整備することも、人員不足を解消する一因と考えられます。
処遇改善の方向性
(中略)介護・障害福祉、保育、幼児教育分野も含め、経験・技術に応じた処遇ルールの明確化(賃金体系の整備)やタスクシフト・タスクシェアによる業務の高度化・効率化、各職種の養成課程のあり方、職員配置も含めた勤務環境の改善についても検討すべきである。
公的価格評価委員会「中間整理」より
経験や技術に応じた昇給や、仕事の効率化が進めば
保育士になりたい人・保育士に戻りたい人も増えるんじゃないかな!
こうした課題についても、公的価格評価検討委員会は2022年夏までに方向性を整理する方針です。
おわりに:2022年2月から保育士の賃上げスタート!
今回は、2021年末に出された公的価格評価検討委員会の「中間整理」を中心に、保育士の賃金引き上げについてまとめてみました。
保育士の賃金の引き上げは、2022年2月に収入の3%(月額9000円)と明記されています。
ただし、会社にはまだ詳しい給付の方法などは連絡がないようです。
今後の賃上げの安定した財源についてはまだまだ検討を重ねる必要があるようですね。
今後の方針などは、公的価格評価検討委員会などで議論されていくことと思います。
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